この授業の目的は、地球をさまざまな部品からなるシステムと捉え、気象現象や気候変動を理解するための基礎知識を習得することである。具体的には、地球物理学の視点から気象、気候、海洋についてその物理過程の概要を学ぶ。まず気候変動の現状をデータから把握・確認し、炭素循環における時間スケールを学ぶ。大気の鉛直構造と放射収支、気候変動を表す簡単なモデルを学習したのち、気象の鉛直方向の変化に関わる熱力学を学ぶ。そして、放射と水の循環に関わる雲と降水の物理概念を学ぶ。天気図で見られる風の流れと力のバランスを学んだ後、海洋の鉛直構造や循環、そして大気と海洋の相互作用について学ぶ。

現在広く使われている人工知能の基礎技術と、ディープラーニングにも関係する計算知能(ニューラルネットワーク:人工神経回路網、ファジィ理論(曖昧さの数学)、進化計算法(遺伝的アルゴリズム))について学習する。