情報通信技術は、現在の高度情報化社会を支える基盤技術である。電信や電話に始まった電気通信システムは150年程の歴史を経て、今や多様な形態を取り急速に変化しつつある。本講義は電気通信システムの入門編であり、電気通信に対する基礎的知識を得て、より高度な情報通信システムやネットワークを理解するための最低限の知識、考え方を身につけることを目的とする。現在はアナログ通信からディジタル通信へ移行しているが、ディジタル通信を理解するにはアナログ通信をしっかりと理解する必要がある。そこで本授業では前半を通信技術の基本であるフーリエ変換による周波数解析および雑音解析を学ぶ。後半はアナログ通信の代表例である振幅変調と角度変調について学ぶ。なお、ディジタル通信については「通信処理概論」で詳しく説明する。